「茶論」ではお湯を沸かすことから楽しみたい。
そう考えると、すぐに「鉄瓶」が思い浮かびました。日本人が室町時代に親しんだ茶の湯において、既にその祖形が使われていたという鉄瓶。最近はやかんに取って変わられたのか、日常で使う機会も減ってしまって残念です。
鋳金家増田尚紀さんが作る鋳物は、どれも美しいフォルムが印象的で、今回紹介する鉄瓶もまた、その丸みのある愛らしいデザインに惹かれました。ひとつずつ手作りで本漆を焼き付けて仕上げている為、布で拭くだけで自然の光沢が生まれ、使うごとに馴染んできて「我が家の鉄瓶」に育ってくれます。使い終わったら乾燥させ、毎日使えばサビることもありません。
お湯を沸かした鉄瓶をそのまま卓上に移して、ウォーマーで温めながらお茶を入れる。「茶論」ではお茶を入れる人も、席を立つことなく
ゆったりと楽みましょう。時折揺れるウォーマーのろうそくが、より一層寛ぎ感を増してくれます。炭火は勿論のこと、弱火のガス、石油
ストーブ、それに電磁調理器でも使えます。鉄分不足にも役立ってくれる日本人古来の道具を、もう一度見直してみませんか。
(Coquet Projet〜コケ・プロージェ) |